すれ違うアムステルダム

アムステルダムで日本人とイタリア人がフラットシェアをする日常。

日本人の血が騒ぐ。ソウルフードのラーメン対決

初めてヨーロッパに住んだ時に驚いたことは、すぐに人参が腐ったことであった。かつて日本で一人暮らしをしていた際には、人参といえば長持ち野菜の象徴(※自分比)であり、なおかつ使いきれない野菜(※自分比)のひとつでもあった。美味しいし、どちらかといえば大好き。だけど固いのが難点、切ったりスライスをするのが面倒だったというものぐささに起因するほったらかされ様だった。常温だろうが冷蔵だろうが2週間はビクともせずに姿そのままで生存していたので、エマージェンシー食料としてキッチン付近のどこかにはあった記憶がある。今思い起こせば日本の人参はとても立派で大きく、ひとつひとつの存在が自分にとっては大きかった、というのもあるのだけれど。だからお腹が空いた時はそこらへんの動物よろしく、適当に切ってそのまま齧っていた。それくらい好きだ。

f:id:aoreamsterdam:20170811061407j:plainあの頃はお腹が空いたら人参を食べていた。


しかしヨーロッパの人参はひとあじ違う。形も不揃いで、マッ○スバ○ユにあるような立派なお嬢様人参は見かけない。細さが時にはラッキーなくらい程よく、しかも生で齧った時にはその甘さに驚いた。美味し...い...!

ひとつ衝撃的に違うのは、数日でみるみる腐っていくことである。自分の中の記憶では、人参ほど長持ちする野菜はなかなかだったのにな、と思っていた。大抵袋入りなので、なかなか使い切ることができない。これはもしや、とはっとする。もしやこれが普通の状態?

何も薬まみれじゃなく、ナチュラルな状態。知らなかっただけで実はスーパーの野菜、なにか魔法がかけられていたのだろう。(断定できないのでオブラートに包んでおく)自然で、健康的。これが本来あるべき姿、ヨーロッパの素材は自然志向で健康!と(自分で勝手に)感動していた。

f:id:aoreamsterdam:20170709061153j:plain健康、やっほーぅ

そして私は、せっせと人参をきんぴらやら、しりしりやら、ラペやら、漬物やら、サラダの彩やらと人参の魔術師であるよと名乗りたいくらいきちんと日々の食卓に大活躍をさせられるように成長した。もう腐らせるとは言わせないよ。

良い素材を使い、バランスの良い食事を摂る。チーズも野菜もたまにお肉も、なんて以前と比べると健康的になったのだろう、と思う日々だ。

だけど時々襲ってくる悪魔の囁き。

f:id:aoreamsterdam:20170811063913j:plain食べちまえよ。

 

その名はジャンクフードである。不健康なものほど、美味しいものはないんだ...!

 

ということでALDIで投げ売りされていた、我が日本人のソウルフードとも言える日清食品カップヌードルである。普段は€1.6ほどもする、一食ぶんの食卓的にはややVIPな価格。日頃の家計簿的には、ごく普通に野菜や素材を購入し、それなりに調理をすればコメ、汁物、メイン、副菜2つくらいを食べながら軽く€1.5/人で済んでいるので、いわゆる超不健康怠惰な上に高級品というちょっと不良感そそられる食べ物である。

でも、「あの味」が食べたいんや...!


f:id:aoreamsterdam:20170811072550j:plain牛の眼差し。


ということで投げ売りされていた€0.89のカップヌードルはカゴへそろっと入れて来ていた。ビーフとトマトだったかしかなかったが、「あの味」に近いのは動物味に違いない。でもこういうのは「なんか違う」が鉄板だ。でも、「あの味」に遠からずの味ではあるだろう。天下の日清食品の名を名乗っているんやで。ということで選んだもの。英語以外の3ヶ国語で「牛の味」と書かれているうえに、牛らしき動物がなんだか挑発するような微笑みでこちらを見ている。

もしもご飯を作る気がなくなって、おそらく真夜中に食べたくなった時のためですからね。と(勝手に食べられないように)K氏には再々釘を刺す

そして先日とうとうジャンクな味を求める時がやってきた。
なんか違う、のはわかっている。けど期待半分、で、ちょっとワクワクしながらお湯を注いだ。

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匂いは半分怪しく、半分それっぽい。
中身は少し少ないような気もするし、でもしばらく本物を見ていないので忘れてしまった。いわゆる「謎肉」と呼ばれるダイスミンチの姿はなく、牛の味を構成している牛っぽい肉がちらちらと見える。そしてグリーンピース。これは本家では見かけない新入りの顔だ。

f:id:aoreamsterdam:20170811072705j:plain見た目は見慣れたあの感じ。



いよいよ実食の時。麺は国外仕様だとわかるように、短かった。なるほど、フォークで食べる人用に、と聞いたことがある情報はそのままだった。

f:id:aoreamsterdam:20170811072740j:plain麺、短し。

念願の、その味は。


f:id:aoreamsterdam:20170701223804j:plainまー、そんなもんだよナ

非常に惜しい。求めていた「あの味」に、近づいてはいたけれど。感想的には牛風味が強くて、やっぱりなんか、違う。というちょっと消化不良の気分であった。うーん。まあ経験的にはいいかな。ちなみによくAsian marketで手に入る「合味道」というものは日本のシーフードヌードル、まさに「その味」だった記憶がある。馴染みのある「あの味」。たまの贅沢の、癒しである。ソウルフードとはまさに。

しかし半分わかっていたけどあの牛味はだめだった。おそらくもう二度と手を出さないかもしれないが、エビ味とか他の味があったら誘惑に負けない自信はないかもしれない。けど、まあ価格によるかな。あの挑発したような牛の微笑みは今、勝ち誇ったようにこちらを見ている。

f:id:aoreamsterdam:20170811072550j:plainあの牛の勝ち誇った顔をもう一度ご覧ください。


でもジャンクというか、麺欲というか、いろいろと欲望を絞っていった結果「ラーメン欲」はどうしても復習したかったのでやはり自作することに。最後に信じられるのは、信じられる味を自分で作るしかない。

そして出来上がった自家製ラーメン。ミーヌードルを使い、先日E氏に処分され、K氏がぷりぷり怒っていた

 

aoreamsterdam.hatenablog.com

 

豚のスープベースは再び茹でられた。そして冷蔵庫に余っていた野菜とひき肉をトッピングした醤油ラーメンの完成である。

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そして、温泉卵を#卵黄決壊...!

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たっぷりとラーメン欲がとりあえず満たされ、心に平穏が訪れた。でも、「あの味」のジャンク欲は未だに満たされないまま消化不良である。

悔しいままの気持ちだが、こちらのラーメンレシピはまたそのうちにでも。

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