すれ違うアムステルダム

アムステルダムで日本人とイタリア人がフラットシェアをする日常。

昭和の食堂を改装せよ。ビフォーアフター in アムステルダム #2 トイレ編

ちょっといろいろあかん「昭和の食堂」だった我が家。かつて水漏れ?があったらしく天井や壁にシミもあるし、ブラインドは壊れているわ、ドレープやカーテンフックなどない、「布」がぶら下がっているだけの重苦しいカーテンはついているわ、写真だけでは伝わらない細かな気になるところがもりだくさん。だし収納もない。何十苦?

しみじみ冷静になって見てみると「ここにお客さんを呼ぶのはちょっとこれはまずいぞ」ということで正式に私の元へお仕事が依頼されたのであった。一応本業は炎のインテリアデザイナー。実はこれまで100棟以上の家や店舗を建てたりリノベーションしてきました。ただの食いしん坊じゃないんやで。

 

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上階の水漏れ???ひどいシミ。


クライアントは出張美容師のK氏。「昭和の食堂自宅をヘアサロンに」という要望にお応えすべくいろいろとDIYやインテリアコーディネートをしていく話である。

 

aoreamsterdam.hatenablog.com

 

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現状のツッコミどころが満載だったので、どこから手をつけて良いか悩む。まず手っ取り早く手をつけられるところから。まずトイレがあかん。飲食店やカフェ、サロンなどの心地よさの基準になるのはまずトイレ。これは鉄板である。いくら店内がオサレだからといって、トイレが公衆的でキタナかったりダサかったりしたら、お店の評判もがくっと下がる。ので「生理的に嫌」という最低限のレベルは回避せねばいけない。ヘアサロンやカフェ、女性が多く訪れる場所ではこれは店舗デザインの絶対条件。そして絶対に守るべきは「清潔感」。

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あああおやめくだされ、と思う清潔感のへったくれもない殺風景なトイレ。壁掛け洗面ボウルにシャワーブース、トイレが約2畳弱の空間に収まっている。そしてどうしたのかナ?と思うような手作り感溢れるファンシーな目隠しカーテン的布がぶら下がっている。これも前の住人が残していったものだ。残念ながら広さはどうすることもできないので、できる範囲でなんとかしましょう。

K氏の好みやスタイルを見ていると、なんとなくお部屋のイメージは湧いてくるもの。だがトイレは私も譲りたくなかったイメージがある。

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黒が効いたイメージ。と長方形のタイルを馬目地(目地をずらして貼る)にしている雰囲気。床のタイルはヘキサゴン...などもりもりと理想をあげればきりがないけれど、ロンドンやNYのホテルのようなかっこいい雰囲気になれば最高である。

 

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ベージュが入ってもかっこいい。ベージュ×ブラックのちょっと大人な雰囲気の組み合わせは、個人的に注目している組み合わせのひとつ。

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壁を黒くペイントするのもやってみたい...と思っていた。腰から下がホワイトなので、「高級感ドーン」にもなりにくいし、暗くもならない。この逆のカラーコーディネートは簡単にできるけど雰囲気は上級テクニック。

 

しかし我が家のバスルームは

 

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……。

悲しいことにこの状態。タイルは正方形で目地も汚れがあり、天井まで仕上げられているために塗る壁もない。タイルを上から貼るのは下地処理も含めて気が遠くなるし、
はつり機で全部剥がすなんてもっての外。諦めなければいけない現実も、ある。



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あー。悲しい。

 

なのでとりあえずターゲットは便座。この「便座が変えられる」というのはとっても個人的にワクワクする行為である。ホームセンターへ行かれた方はご存知かもしれないが、ヨーロッパのトイレの便座コーナーは、ファッション感覚でトイレの便座を変えられるそれはそれはパラダイス的なコーナーだ。

というのも日本のトイレはといえば、

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日本のトイレ。

日本のトイレは世界一!おしりが暖かいのよ!おしりを洗ってくれるのよ!!とハリウッドセレブが購入していかれるという「温水暖房便座」が一般的な普及をしているだけあって、トイレのシートは簡単には変えられない。し色のバリエーションはほぼない。

「ほぼ」というのは、

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だっsa........

 

この程度である。ほんのりパステルカラー。トイレを作っている某ブランドが、陶器に色をつけられる程度。で温水暖房便座も同じパステルカラーのバリエーションしかない。でもこのパステルカラーというのも、製造年のロットで色が微妙に違ったり、微妙に数年ごとに色の改定がされているので「よしちょっとうちもそろそろリフォームしよっかな」という時、絶妙なトイレの色を選んでいたが最後。その頃には同じ色が手に入らないために便座と色が合わなくてなんだかおかしい色の差が生まれ、超残念なダサい空間が出来上がる。陶器側自体はそう弱いものではないので、リフォームの際は圧倒的にコストも安く済む便座を交換する程度で済ませるケースが多い。

ほんのりピンクに真っ白な便座だけとか、リフォーム会社が中途半端に「そろそろウ○シュ○ットつけませんかー」なんて営業をかけ、賃貸アパートのオーナーやお役所なんかに「おしゃれなブルーにしませんかー」なんて適当な提案をすると、とってつけたようなベージュにパステルブルーのトイレなどが完成し「リフォームして快適になりました(キラキラ)」という悲しい施工実例をあげていたりする。空間をトータルで提案してこそデザイナーじゃないかって異を唱えたい。

例外的にカラーのあるトイレもあるが、レゴのような赤・黄・青カラーとか、

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黒いしかっこいいけどトイレに50万円とか

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こんな純金のトイレとかが出てきたりすると、世界一の方角が斜め上を行き過ぎて、行く末大丈夫かな?とかなり不安になる。トイレ業界、大丈夫?

さらにトイレの話を突き進めてしまうと、昨年とある調べごとをしていた際に、とうとうトイレがスマート化し、スマホと連動したり、スマホでその日の排便具合の観察日記をつけられるという、どこに向かってるんだろうという驚きのトイレまで登場していた。ニーズ、あるんだろうか。

健康状態とか、チェックするのって大事だと思うけれど。でも私だったら......スマホでウ○シュ○ットの水流を操作してたりとか、スマホでトイレ日記つけるとか、スマホでトイレを使いこなしているような男性とは絶対結婚したくないと思ってしまった。大体リモコン、手の届くところにつけるし。わざわざスマホ使わなくても。


ただでさえピヨピヨ鳥の声がしたり、清らかな音楽が流れたり、ぼうっと幻想的に光ったりとかちょっとやりすぎな機能があるよなァと思っていたけど、そんなにいらないんじゃないかな、というのが個人的な感想である...


f:id:aoreamsterdam:20170701223804j:plainいいよ普通で。
ちなみに勝手に流れる機能で育つと、よそで流すの忘れたりする人間に育つから気をつけて。


思わず大きく外れてしまったトイレ論。
いろんなお客様と打ち合わせして生の声を聞きましたが、求められているのはシンプルなファッション性でしたよ、とトイレ開発業界のみなさまへお願いしておきます。
P社くらいの黒やウッドカラーとかがあると、いいですね。
あとL社で期間限定だった、タンクレスの黒いトイレも好評でした。

なので、好きな素材や色で気軽に模様替えできるヨーロッパのトイレは画期的。日本のおしゃれカフェやサロンの店舗デザインで、温水暖房なんていらんからわざわざ輸入してでもつけたいという要望もあったほどだ。木のトイレットシートは味わいもあるし、トイレの空間演出もしやすい。樹脂で貝殻や砂が入ったものとかも、マリンテイストのインテリアに。白い便器はぱきっとした色も似合うし、大体どんなデザインとも合うのだ。もちろん、メカニカルな日本のトイレ、もうおしりをあらってくれないトイレなんて考えられないっていう方もいる。好みはそれぞれだけど、鳥が鳴いてくれないなんて考えられない、っていう人には出会ったことがない。



で  結局どうなったかというと、

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こうなりました。木目の黒。これだけでもだいぶ違う。
あと汚いゴミ箱を捨てました。


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あとは窓が幸い大きいので、窓枠を塗ったり、天井なら塗ってもいいかなぁなんて思ったりする。でも床のタイルも変えられないのでとりあえず。理想の3/100くらいには近づいたかな。

こんなかっこいいバスルームにも憧れるけれど、持ち家じゃないしどこまで手をかけるかは絶妙な境界になる。
無駄に長くなってしまったトイレ熱。なのでまた続く。

最後にひとつ、日本でトイレを選ぶなら、ピュアホワイトか、オフホワイトにしておくとあとで後悔しにくくなりますよとお伝えしたいことです。

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