すれ違うアムステルダム

アムステルダムで日本人とイタリア人がフラットシェアをする日常。

E氏の浮き沈み問題について

それは突然やってくる。E氏の引きこもり問題である。

普段は朝から仕事へ行って、帰ってきてからランニングをしたり、ヨガクラスに通ったり。週末はラグビーサークルの試合へ行ったり。ベースが趣味。一見かなりアクティブで、健康的で、さわやかなE氏。子どもの面倒もしっかりと見るし、家族を愛しているし、一体どこに離婚する原因があったのだろうと、私とK氏は妄想大会を開いていた。

 

f:id:aoreamsterdam:20170705182023j:plainDVか。



f:id:aoreamsterdam:20170705183634j:plainいや、元妻が新たな恋に走ったか。

入居をスタートした当時、E氏の口癖はこうだった。
「何か溜め込んだりするのはよくない、文化も違うだろうし気になることやシェアすること、俺に何かやめてほしいことがあったときは遠慮なく言ってくれ。もっとも大切なことはコミュニケーションだ。コミュニケーションはもっとも大切だ。(2回、言った。) よろしく!」と言ってくれた。そうそう。シェア生活というのはそれ。とっても大切だ。お互いの配慮とコミュニケーション。前の家でもよく、考えたなあ。

しかしK氏はそれを聞きながら

「さては離婚してコミュニケーションの大切さがわかったか...」

と冷静に分析しておられた。なるほど。まあ、今反省してこうしたしっかりとした人物になったのかもしれないし。二人には二人の問題があるのでしょう。

f:id:aoreamsterdam:20170705190200j:plain話し合いが必要なのだ。

E氏は気分が良い際には元気で、はつらつに「やあ!元気か!順調か!」と話してくれるときもあれば、どんよりと、ドアの開け閉めもものすごくこっそりと、部屋とトイレの行き来だけをするときもある。そんなときは決まって部屋でタバコをもくもくと吸っている。(普段は、吸わない私たちに配慮をしてくれていて、家の外で吸っている。)


この落差はなんだろう。

仕事は時々家でもできるらしい。ということでときどき平日も家にいる時があったのだが、1ヶ月、2ヶ月すぎると、毎週1日は週末以外に家にいることが多くなってきた。そして家にいるときも普通に会話をしていたが、めっきり引きこもりの時は話しかけられないほどひどく沈むようになった。何かがおかしい。病気か、風邪か、具合が悪いのかというとそうでもなく、気分的なものだという。それが今では、週に1度は定番行事。本当にそういう制度なのか、はたまたずる休み病欠なのか、非常に気になるところではある。毎週最低月曜日か、金曜日が多いため。

初めのうちこそひどく心配をしたが、どうやらそういうキャラだということがわかってきた。そして予兆もつかめるようになってきた私たち。

なぜなら、K氏がゲスト用に冷やしているビールがなくなっているからだ。そして数日内に戻ってくる。これをE氏は「冷蔵庫のビール、借りたよ」と言う表現をするようになった。夜に私たちがお互いの部屋へ行く音をE氏は確認後、冷蔵庫のもとへ出かけて「プシュっ」という音が聞こえたら、ああ、明日は休みなんだな、と思う。春は鶯、夏には蝉、秋は鈴虫の声、夜中にプシュっとビアオープン。


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それでも彼はコミュニケーションを大切に、という家訓のもと、ビールを借りたり、挨拶もできなくてごめん、とか、急に思い立ってプラスチックゴミの分別をしようとか、斜め上のメッセージをくれる。プラス思考な私たちの解釈によると、心を開いてくれているのだろう。彼が沈みがちな時は温かく見守ったり、元気な時は歓迎したり、という独自コミュニケーション法が徐々に成立した。

そして驚くべきことに、元妻もたまに我が家で暮らすようになってきたのである。なんだかよくわからない状況だが、特別被害を被っているわけではないので、様子を見つつ私たちは普通に暮らすだけ。彼はもともと所有している家があるのだが、まさかの2拠点生活。もしかしたら復縁があるのか。彼の引きこもりや酒の度合いを心配しながら、今後もそっと見守ることになった。

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